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Portland Vol.1

2019-08-24 Sat 05:06

 

5日目はタイラーの車に乗ってポートランドへ。

 

 

そこにはタイラーと同郷のオマリというヒップホッププロデューサーがいて、ボクも以前聴いたことがあって気に入っていた。ポートランド滞在のメイン目的はオマリ・ジャズとのビートメイキングということになった。

 

 

もともとはシアトルよりもポートランドに行きたくて、街のことなどもいろいろ調べていた。仕事があって日帰りするタイラーには悪いが、ホテルをとって3日間滞在することにした。

 

 

3時間の移動中に考えていたことは、アメリカの音楽の聴き方は車が中心にあるんじゃないかということ。流れてくる音楽を聴いていると、日本では退屈に感じる種類の音楽がアメリカではとても心地よく聴こえる。湿度の違いからか、ドラムの音も乾いて聴こえて、走行音に埋もれずにビートが立って聴こえるのがすごく気持ちがいい。東京で電車中心の生活で、しかも数十分乗っては歩く、という生活をしている人とは根本的に求めている音楽が違う気がした。だが、音楽を楽しむ上では、明らかにアメリカの方が楽しかった。純粋に音楽にどっぷり浸れる感じがした。

 

 

ポートランドに着いてオマリに会った。オマリは自分の家から布にくるんだシンセを持ってきて、友達の家でビートメイキングをやるという。そこでマイケルというまた別のプロデューサーの家にいき、広いホームスタジオでセッションしながらビートをつくった。

 

 

マイケルのスタジオへのお金のかけ方はなかなかのものだったが、何よりも一番の驚きはオマリの嗅覚だった。4人が出すアイディアの一番いい部分を即座に抜き取ってコラージュする。そして脳が揺れるほどのビートの揺らぎを生み出す。

 

 

相性のいい人とセッションをすると感じるんだが、素晴らしいセッションは言葉の違いを超えて影響し合う。ボクはオマリの英語がなかなか聞き取れなかった。しかし、一緒に演奏していると、誰よりもオマリのメッセージが理解できた。それはオマリも同じだったようで、少し集中力が切れてきても、ボクが新しいアイディアを出すと「続けてくれ」という。そしていいフレーズを抜き取って重ねたり、自分も新しいフレーズを弾き出す。

 

 

人生で「コイツは!」というほど相性がいいと思った人は、数えるほどしかいない。オマリはボクが出会った外国人の中で、初めてのそういう存在だった。

 

 

結局4人で7時間くらいかけて2曲つくった。

 

 

その後タイラーにホテルまで送り届けてもらい、ボクは楽しみにしていたACE HOTELに泊まった。明日の仕事のために夜通しで帰るタイラーにはちょっと申し訳なかった。

 

 

 

ポートランドのコントロールボルテージは素晴らしいシンセショップ

 

Omari Jazz

 

タイラー

 

マイケルとオマリ

 

エースホテル

 

つづく